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山口県雇用情勢(令和8年5月29日発表:令和8年4月分より)

2026.06.18

山口労働局が令和8年5月29日に公表した「山口県の雇用情勢(令和8年4月分)」の最新データをもとに、県内の雇用市場の現状と動向を詳しく解説します。

目次

1. 令和8年4月の基調判断

📋 公式見解(山口労働局・6か月連続で判断維持)

県内の雇用情勢は、求人が求職を上回って推移しているものの、求人の一部に弱さがみられる。物価上昇等が雇用に与える影響に注意する必要がある。

この基調判断は6か月連続で維持されており、雇用の底堅さは継続しているものの、物価上昇の影響への警戒感も示されています。求人側・求職側それぞれの動向を詳しく確認していきましょう。

2. 有効求人倍率の推移

受理地別・季節調整値(山口県)

令和8年4月の有効求人倍率(山口県・受理地別・季節調整値)

前月比 +0.01ポイント(2か月ぶりの上昇)
1.32 倍

※全国平均:1.18倍 山口県は全国を大きく上回る水準

令和8年4月の有効求人倍率(受理地別・季節調整値)は1.32倍となり、前月(1.31倍)から0.01ポイント上昇しました。これは2か月ぶりの上昇です。全国平均の1.18倍と比較すると、山口県の水準は依然として高く、求職者にとって有利な労働市場が続いています。

年度別の倍率推移

年月 山口県(受理地別) 全国
令和6年度平均 1.46 1.25
令和7年4月 1.44 1.25
令和8年3月 1.31 1.18
令和8年4月 1.32 1.18

年度で比較すると、令和6年度平均の1.46倍から緩やかな低下傾向が続いています。ただし、1.32倍という水準は全国平均(1.18倍)を依然として大きく上回っており、山口県の雇用環境の相対的な強さが維持されています。

3. 求人・求職の最新動向

有効求職者数(受理地別・季節調整値)

令和8年4月の有効求職者数は19,466人で、前月比0.3%減少(68人減)しました。2か月ぶりの減少となっています。前年同月(19,183人)と比べると283人増加しており、求職者数はおおむね横ばいで推移しています。

有効求人数(受理地別・季節調整値)

有効求人数は25,675人で、前月比0.0%減少(12人減)となり、2か月連続の減少です。前年同月(27,419人)と比較すると1,744人(約6.4%)の減少であり、中長期的には求人数の縮小傾向が見られます。

有効求職者数(季調値)

19,466人

前月比 ▲0.3%(2か月ぶり減少)

有効求人数(季調値)

25,675人

前月比 ▲0.0%(2か月連続減少)

有効求人倍率(季調値)

1.32倍

前月比 +0.01P(2か月ぶり上昇)

正社員の求人動向

正社員の有効求人倍率は1.23倍(前月1.30倍)となり、前月比で0.07ポイント低下しました。正社員求人は月間有効求人数14,325人に対し、月間有効求職者数11,621人という状況です。求職者の中に派遣・契約社員希望者も含まれるため実態はやや複雑ですが、正社員求人も求職を上回る状況は継続しています。

4. 産業別の新規求人状況

令和8年4月の新規求人数(合計)は9,281人で、前年同月比5.2%減少しました。産業別の増減状況は以下のとおりです。

前年同月比で増加した主な産業

  • N 生活関連サービス業・娯楽業:556人(前年同月比 +27.2%、119人増)
  • D 建設業:1,257人(前年同月比 +7.5%)
  • E 製造業:918人(前年同月比 +5.6%)

前年同月比で大きく減少した主な産業

  • P 医療・福祉:2,620人(前年同月比 ▲9.3%、270人減)
  • M 宿泊業・飲食サービス業:380人(前年同月比 ▲30.8%、169人減)
  • H 運輸業・郵便業:630人(前年同月比 ▲18.2%、140人減)
  • I 卸売業・小売業:1,089人(前年同月比 ▲1.1%)

医療・福祉分野は求人数が最も多い2,620人ですが、前年同月比では減少しています。一方、建設業や製造業は増加に転じており、社会インフラ関連の人材需要が高まっています。宿泊・飲食業は引き続き厳しい求人状況となっています。

5. ハローワーク別の地域動向

県内各ハローワーク管轄別の有効求人倍率(令和8年4月)は以下のとおりです。地域によって雇用環境に差があることがわかります。

ハローワーク 有効求人倍率(全数) 有効求人倍率(一般) 有効求人倍率(パートタイム)
山口 1.13 1.24 0.99
宇部 1.30 1.50 1.03
下関 0.97 1.16 0.73
萩 1.17 1.39 0.95
防府 1.32 1.61 0.97
徳山 1.40 — 0.97
下松 1.17 1.33 0.95
岩国 1.02 1.29 0.75
柳井 1.17 1.54 0.95

下関管内は有効求人倍率(全数)が0.97倍と1倍を下回っており、求職者数が求人数を超えている状況です。特にパートタイムでは0.73倍と低く、雇用環境が厳しい地域といえます。一方、防府・徳山・宇部管内は比較的高い倍率を維持しています。

6. 雇用保険の主要指標

被保険者数・適用事業所

令和8年4月末時点の雇用保険被保険者数は387,940人で、前年同月比1.6%減少しました。適用事業所数は23,637事業所(前年同月比1.1%減)となっています。新規適用事業所数は97事業所(前年同月比21.3%増)と増加している一方、廃止事業所数も141事業所(前年同月比6.0%増)と増加しており、事業所の新陳代謝が活発な状況です。

基本手当・再就職手当の状況

  • 受給資格決定件数:1,702件(前年同月比 +1.1%)
  • 初回受給者数:1,201人(前年同月比 +20.7%)
  • 受給者実人員:4,227人(前年同月比 +17.6%)
  • 支給金額:565,462千円(前年同月比 +24.0%)
  • 再就職手当支給人員:289人(前年同月比 ▲5.6%)
  • 育児休業給付受給者数:2,267人(前年同月比 +0.9%)

基本手当の受給者実人員や支給金額が前年同月比で大幅に増加しており、離職者数の増加傾向がうかがえます。一方で再就職手当の支給は減少しており、再就職のペースに若干の鈍化がみられます。育児休業給付は引き続き安定的に推移しています。


📌 まとめ

  • 有効求人倍率は1.32倍と全国平均(1.18倍)を大きく上回り、2か月ぶりに上昇
  • 求人・求職とも微減傾向が続くが、全体として求人超過の状態は維持
  • 産業別では医療・福祉・運輸・飲食の求人減少が目立つ一方、建設・製造は増加
  • 地域別では下関管内が1倍を下回り、地域格差が存在
  • 物価上昇の影響や離職者数の増加など、先行きへの注意が必要

参考文献

山口労働局「山口県の雇用情勢(令和8年4月分)」(令和8年5月29日公表)
https://jsite.mhlw.go.jp/yamaguchi-roudoukyoku/jirei_toukei/koyou_toukei/koyoujousei.html

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